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中国に関する情報の記録です。

トン族の暮らしと無形文化遺産

飛飛攝影手札 - 中國貴州侗族

 

彼らの暮らしも、もしかしたら現在は少しずつ変わってきているかもしれません。

若い人が新しいものを追い求めるのを、止める事はできません。

電気・水道・ネット環境等のインフラが整ったりすると、

(現在のインフラ状況を正確に掴んでいる訳ではありません。)

どんどん新しいものを見聞きする機会が増え、

今までのような自給自足のつつましい暮らしに

背を向けてしまう若い人もいるかもしれません。

 

ユネスコ無形文化遺産となった「トン族大歌」。

お互いの気持ちを伝えるためのコミュニケーションツールだった歌。

男女間の恋歌、

子供への愛情の歌、

一族の団結力を強くするための歌、

働き者の歌など、

文字を持たなかったトン族は、2000年もの昔から、

歌でお互いの気持ちを通い合わせてきました。

動画を見ていると、うらやましくなるほど、

本当にうれしそうに楽しそうに

歌っているんです。

皆さんは、本当に歌が好きなんです。

 

無形文化遺産に登録(2009年)され、

たくさんの人に、この素晴らしい歌と、暮らしぶりが、

世間に知られる事となりました。

私が知るに至ったきっかけは違いますが(お恥ずかしい事ですが、私はつい最近知りました)

私と同様に、是非生の歌声をお聞きしたい!と思いうようになりますよね。

そうすると

大挙して村々を訪れるようになります。

 

そして

トン族の皆さんは、

いらしてくださる観光客のため、ショーとして、

歌を披露することになりました。

もともとホスピタリティにあふれる、心優しい方々です。

お客様を喜ばせるために、もっとうまくなろうと練習し、

踊りや楽器なども取り入れ、

本来の姿とはかけ離れてしまっている、という実情もあるようです。

 


侗族大歌(世界文化遺產)

↑タイトルが「世界文化遺産」となっていますが、トン族大歌は、世界文化遺産」ではなく、「無形文化遺産」登録です。「世界文化遺産」と「無形文化遺産」では、登録の根拠となる条約が異なります。誤解を招かないように一応書いておきます。

ユネスコが主催する事業で、不動産を保護する世界遺産とは別に、口承による伝統や表現、芸能や祭礼、慣習などの無形の遺産を保護する目的として登録されるのが、「無形文化遺産」です。

日本ですと、目新しいところで「和食」(2013年)、「和紙」(2014年)が挙げられます。

 

大切に歌い継がれてきたからこそ、後世に遺したい、

美しいハーモニーを大切な遺産として守りたい、

というユネスコの思いと、

観光客対応に追われ、

ショービジネスとして、歌や暮らしを、収入獲得の一端として成り立たせるに

至っている現実は、

かけ離れてきているように思います。

 

素晴らしいから、見てみたい、行ってみたい、という思いは

静かに暮らす彼らの暮らしを壊してしまうのでしょうか。

どうしたらいいのでしょうか。